区長、区民の負託を受けた議員として質問しています
12月5日におこなった一般質問での区長答弁はひどいものでした。
以下引用します。
生活者ネットワークを代表して一般質問をおこないます。
Q:区長の基本姿勢について伺います。区政改革の根幹である「区民参加と協働」について、私たちは「協働の前提として参画の必要性」を指摘してきましたが、区長は「参画は参加と同じ」といって認めてきませんでした。区の企画に区民が参加するカタチの区民参加の根拠は現行の区政推進条例にあります。区民は「区のやることを理解し、協力する」役割だからです。
しかし、グランドデザイン構想には「新たな自治の芽ばえ」として区主導ではなく、区民が主体的に行う区民活動の存在を認め、手探りで協働を模索する姿勢を示しています。新たな自治を切り拓こうというのであれば、区と区民の「対等な関係」と、意思決定の段階から関わる「参画」を根っこに据えて、新たな「自治基本条例」を区民とともにつくる必要があると考えますが、いかがかですか。
A(区長):議会制民主主義の下では、何が全体の利益かを最終的に判断するのは、当然区議会と区長の責任です。政策形成から実行段階まで、区民参加と協働の区政を実現することが必要と、努力を重ねてきました。「参加から協働へ」と取組みを更に深化させました。私が毎日のように現場へ出かけ、区民と意見を交わし、ともに力を合わせて課題解決に取組んでいます。これを参画と呼ばないなら、皆さんが言う参画を具体的な行動で示してほしい。
「意思決定の段階から区民が関わる参画を」という抽象的な主張だけでは、全く意味が分からない。選挙で選ばれた区民の代表としての責任と区民参画との関係をどう考えているのか明確にしてもらいたい。地域では、子どもの外遊び場の運営、公園や花壇の自主管理、子ども達の農業体験など、新たな自治の芽生えといえる区民の自発的な活動が活発に行われている。区も区民防災組や高齢者の見守りなど町会・自治会活動の活性化、街かどケアカフェ、みどりの区民会議など具体的な取組みを進めています。
ネットは、現実が見えていない、区民・市民感覚とずれているのではないかと感じる。何が何でも行政・区政に反対したいという思いが先にあって、そのために「参加・参画」あるいは「対等な関係」といった言葉遊びをしているのではないか。こうした質問は終わりにしてほしい。条例を制定する考えはありません。(区長発言おわり)
区長、私たちは区民・市民感覚を最も大切にしています。議会での質問内容は政治団体としての政策に沿っておこない、区民から要望・要請された内容で言葉遊びではありません。これまでの議案や予算・決算への賛否の表明では、すべてに反対していないことは区長はご存じのはずです。何が何でも行政、区政に反対などしていません。
地方分権・住民自治の時代にあって、住民と自治体である区の対等な関係や、意思決定からの区民参画について条例への明記や明示を求めることは、至極まっとうなことです。「具体的に」と返されますが、そもそも区長の考え・姿勢について聞いています。区長の言葉は、質問内容によって態度を変えるように受け取れます。むしろ「何が何でも反対したい・否定したい」のは、むしろ区長ではないでしょうか。それは最後の次回質問内容への干渉にも現れ、議員の発言権を脅かすものです。
区長答弁を聞いた傍聴者からは、自治体の長としての区長の見識を問う声があがり、大変残念です。