絵本から見る「子どもの権利」展

1月17日、ギャラリー古籐(江古田)での「絵本から見る『子どもの権利』展」に行きました。

1989年に国連で採択された「子どもの権利条約」は、子ども生きる権利・守られる権利・育つ権利・参加する権利の4つの柱があります。

日本は158番目の批准国として1994年4月に批准。2017年3月には196の国と地域が締約しています。しかし「子どもの権利」はいまも保障されず、いじめや虐待・貧困など、学校で家庭で「子どもの権利」がないがしろにされています。

スウェーデンは1990年に「子どもの権利条約」を批准しましたが、絵本作家であるチャーリー・ノーマン氏が、条約の内容を子どもを支援する大人たちに普及啓発する目的で絵本を製作、大きな効果があったそうです。今回はその絵本に早稲田大学の川名はつ子教授がわかりやすい解説を付け「はじめまして、子どもの権利条約」として出版、それらの絵をパネルとして掲示するイラスト展でした。

 

第3条 子どもにとって最善の利益

子どもの権利条約(ユニセフ協会 抄訳)チャーリー・ノーマン氏の絵とともに

1条~8条

子どもの定義、差別の禁止、子どもにとってもっともよいことを、国の義務、親の指導を尊重、生きる権利・育つ権利、名前・国籍をもつ権利、名前・国籍・家族関係を守る

 

第14条 自由に考えたり神様を信じることの自由

 

9条~16条

親と引き離されない権利、他の国にいる親と会える権利、よその国に連れさられない権利、意見を表す権利、表現の自由、思想・良心・宗教の自由、結社・集会の自由、プライバシー・名誉は守られる

 

 

第19条 親からの放任や虐待から守られる権利

17条~24条

適切な情報の入手、子どもの養育はまず親に責任、子どもの養育はまず親に責任、家庭を奪われた子どもの保護、養子縁組、難民の子ども、障がいのある子ども、健康・医療への権利

 

 

25条~32条

病院などの施設に入っている子ども、社会保障を受ける権利、生活水準の確保、教育を受ける権利、教育の目的、少数民族・先住民の子ども、休み、遊ぶ権利、経済的搾取・有害な労働からの保護

33条~40条

麻薬・覚せい剤などからの保護、性的搾取からの保護、ゆうかい・売買からの保護、あらゆる搾取からの保護、ごうもん・死刑の禁止、戦争からの保護、犠牲になった子どもを守る、子どもに関する司法

今回絵として条約の内容が示されたことでより深く「子どもの権利」について考えることができました。

昨年より全国でも同様の展覧会が開催されていますが、多くの人が触れることで「子どもの権利」を守る推進力となるよう願います。

議会では「子どもの権利条約」の理念に沿った施策の実現として、子どもの権利条例の制定に向けはたらきかけます。