補正予算に反対!B型肝炎ワクチンの定期接種化は必要か?

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B型肝炎ワクチン接種 予診票

2016年度補正予算に計上されたB型肝炎ワクチン予算1億635万1000円について、10月14日、反対討論をおこないました。B型肝炎ワクチン(ヘプタバックス、ビームゲンの2種類)は、生後2か月から1歳までに3回接種します。

全てのワクチンを否定するものではありませんが、子宮頸がんワクチン副反応被害の保護者からは、B型肝炎ワクチン定期接種化について、自分の子どものように国や自治体のミスリードによって被害者を増やさないで欲しい、と心配の声が寄せられています。

1、B型肝炎ワクチンは今回の定期接種化の対象者である、日本国内における新生児に対する安全性を示すデータは少なく、今後検討が必要との指摘もあり、高い安全性があると言えません。

2.複数あるB型肝炎ウイルスの遺伝子型はすべてが明らかになったわけではなく、製薬会社はB型肝炎ワクチンがあらゆるB型肝炎ウイルスに効果を発揮すると断言していません。

3、B型肝炎ウイルスに感染したとしても、家族間ですら感染はまれで、さらに肝がんや肝硬変などの重い病気になることは少ないのです。

4、国は、1986年から母子感染防止事業として感染の危険性のある母親から生まれる子どもに対して、B型肝炎ワクチンの接種費用の公的助成を開始しました。これによって5歳未満の子どもの感染者数は大幅に減っています。

以上を踏まえると、定期接種を急ぐより、自治体はB型肝炎とB型肝炎ワクチンについて正確な情報を提供すべきです。

生後2ヶ月から1歳まで定期接種するワクチンは4種混合、ヒブワクチン、小児肺炎球菌ワクチン、BCGの4種類で、接種する回数は、標準的に接種した場合、10回にのぼります。これに任意ワクチンのロタウイルスワクチン、B型肝炎ワクチンを合わせると合計で16回の接種をおこなうことになります。

ワクチンは期間を開けて接種する必要があり、同時接種します。厚労省は、B型肝炎ワクチンを同時接種して亡くなった赤ちゃんの報告を受けています。しかし、どのワクチンが原因かわからずに、解明されないまま定期接種化を急いでいます。

アメリカ合衆国のワクチン有害事象報告制度(VERMS)や韓国、ヨーロッパの先進システムの導入を国は検討していますが、現状では副反応症例の情報公開は十分でなく、会議の資料としてのみの公開です。

子宮頸がんワクチン反応被害者の少女は、自らの実名を明かし戦後最大となる訴訟を国と製薬会社におこしました。子宮頸がんワクチンでは、日本の接種対象者への十分な治験を経ず導入され、自治体による接種が勧められ、副反応被害が拡大しました。この教訓を生かすことなく、B型肝炎ワクチンを定期接種とすることは疑問であり、自治体は接種を勧奨すべきではありません。