不備だらけ国民投票法

2018年4月27日 10時00分 | カテゴリー: 活動報告

安部首相は昨年の5月3日の憲法記念日に突然、憲法9条に自衛隊を明記すると発表しました。私は憲法を絶対変えるべきではないとの考えではありませんが、安部政権の「戦争ができる国づくり」へと向かう改憲には反対です。

4月21日、「国民投票広報機構」代表 南部義典さんから、憲法と改憲に必要な「国民投票」について学びました。

 

☆憲法改正には、なぜ国民投票が必要か?

→疑問1 なぜ改憲を国会の話し合いだけで決めないの?  理由:現憲法が国民主権の原理に基づく憲法だから。

憲法96条【憲法改正の発議、国民投票及び公布】この憲法の改正は、各議員の総議員の3分の2以上の賛成で、国会がこれを、発議し、国民に提案して承認を経なければならない。この承認には特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において、その過半数の賛成を必要とする。

 

☆憲法改正までの流れ

→疑問2 安部首相は改憲に前向きだけど、そのための国民投票はすぐに実施されるの? 

 現状分析では:相当先までないといえる。

憲法改正原案の起草・提出→国会審議→憲法改正の発議→国民投票運動期間(最短60日間~最長180日)→投票日となりますが、実際に改憲として公布までには22に及ぶ手続きが必要。現在は22の手続きのうちの1番目、「憲法改正原案の起草・提出の中の各党個別、憲法改正項目の検討」をおこなっている。安部首相の案に対し、自民党内でまとまっていない。国会発議は全会一致でなければ成立しない。具体的には、国会総議員数の2/3の賛成がなければならないが、今も今後も衆参両国会議員の2/3の賛成を得ることは不可能といえます。

では自民党の改憲「やるやる」詐欺なのか?との指摘あるが、スタートラインにも立っていないのが現状。さらに問題なのが、下記のような国民投票には課題が山積みなのに、国会での議論の上での修正がなされていないことです。

 

☆国民投票法制の課題はこんなにある特に課題4は重大

課題1 18歳国民投票権の実現と、少年法の関係(現在の国民投票法は20歳基準を採用する少年法が適用されている)

課題2 選挙と同レベルの、投票環境の向上等の実現→選挙の際に設置される期日前投票所は、国民投票法では規定されていない。

課題3 国民投票費用規制のあり方→選挙とは異なり、運動者(個人・団体)に対する収支報告の義務が課せられていないため、出処が不明の多額の金銭が国民投票に費やされるおそれがある。

課題4 憲法改正の成立要件の見直し 現在は投票率が低くても、成立することになっている。最低投票率、むしろ絶対投票率の規定が必要。

課題5 憲法改正案に関する広報のあり方 最長180日の場合はずっと同じ内容の広報を見続けるのか。途中変更も含め整理しておくべき。

課題6 国民投票広報協議会の議事公開等 少数派会派尊重ルールが必要

課題7 国民投票番組と政治的公平(CMはやめるべきでは)

 

今年3月19日さいたま市議会から「国民投票制度の改善に向けた取組を求める意見書」が提出され、国民投票法の課題を指摘した。

選挙では、選挙立会人の報酬まで細かく規程し、国が負担することが明文化されています。ところが現行の国民投票法には、同規定はないため、このままでは自治体の負担になってしまいます。

 

☆国民投票法の不備をどう考えるべきか?

安部首相、国会議員の怠慢なのか。イギリスでは先ごろEU加盟をめぐる「国民投票」がありましたが、国と国会が、国民投票に求められるている「国民主権」にどう実現し具体的に対策するか、が問われています。議論し対策しない国に対し、さいたま市議会のように地方議会から、世論を巻き込む働きかけが必要だと思いました。