三重県立こころの医療センターの取り組み

2012年8月10日 23時04分 | カテゴリー: 保健, 活動報告

視察報告①若者の精神保健支援

7月2日~3日の精神保健・労働をテーマとする視察に参加し、三重県津市の「こころの医療センター」でユース・メンタルサポートセンターMIE(YMSC MIE)の青少年の精神保健についての先進的な取り組みを聞きました。

若者の精神保健問題はうつ症状・自傷行為・摂食障害・引きこもりなどさまざまです。特徴としては身体化・行動化しやすいことがあります。さらに病気か否か本人も家族も分かりづらいこと、当事者がどう対処したらよいのかどこに相談したらよいのかわからないことが問題ですが、YMSC MIEでの「学校精神保健支援」の活動は大変参考になるものでした。

その特色は次のようです。

①啓発活動をおこなっている。

②ケースマネジャーを中心に運営する精神福祉士、看護士、臨床心理士、作業療法士、薬剤師などの多職種チームによるアウトリーチが主体。

③必要な場合は専門的支援につなげる。

④家族への相談支援をおこなっている。

活動のひとつである「学校における精神保健授業」は、オーストラリアでの授業を参考に、独自の教材を教職員とともに開発し、学校に出向いて授業をおこない、教職員・保護者に対しても精神保健研修を実施しています。

また中学校時代は精神科医療の空白期間言われていますが、「学校連携」として多職種チームが対象校である中学校に出向き、養護教諭などからの相談や必要に応じます。生徒・保護者との訪問面接をおこないます。その結果、医療機関を受診するケースもあります。

精神的な問題で就学が困難になった生徒への「復学・就学支援」では多職種チームの家族・学校との連携を図った支援を受け、復学や就学するケースも多く成果がでています。

WHOは2004年に精神病早期支援宣言をしていますが、若者の精神保健では啓発と早期発見・早期支援が大切です。それには通い慣れた学校で同級生と共に授業を受けて、精神保健についての共通理解が進めば進めば、病気になっても本人・家族がどこに相談したらよいか悩み、戸惑うことが少なくなると思いました。相談する機関が身近にあれば、本人・家族が気軽に相談し、早いうちに支援が受けられます。早期支援が、その後の生活に大きく影響するとの報告があります。

東京都でも世田谷区の松沢病院を中心とした中高生への取り組みなどがありますが、全体には広がっていません。今後、練馬区でもすすめていく事業として働きかけます。